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権利を行使する時(考察)

(無許可の二次創作に対して)著作者が、どのような場合に権利を行使するかは著作者しだいであり、ケース・バイ・ケースというところ。多くは(当然ながら)その行為が著作者の利益となるかならないかによって判断されているようです。

  • 商品価値
  • 社会的な責任
  • 社風(企業方針)

で判断されることが多いようです。
今後もグッズや商品を買ってくれる予定の購買層が離れてゆくなど、損害が大きいと判断すれば、行使に慎重になりますし、逆にキャラの商品価値があまりにも高く、勝手に絵を描かれたりイメージを壊されたら困るという場合は、厳しく監視するなど対応は様々です。

あと、社会的に評価されるかどうかも重要となります。例えば、無関係の人が迷惑を被り、(放置しておく)メーカー側に非難がいったり、苦労して築いてきた企業ブランド、企業イメージを傷つけられるようなら、一時的なユーザー離れや損害を覚悟してでも対応してくることが考えられます。社会的な信用を失うことで受ける損害は計り知れないものがあるわけで、当然のことだとも言えますが。
いずれにしても、今何も言わないからといって今後も黙認し続ける保証はどこにもないことは確かです。

外国作品の場合

その作品に外国の著作権法が適用される場合は、避けたほうが賢明です。日本とは事情が違いますし、ましてや国境を越えてファンがいる、あるいはわざわざ国外のメーカーに採用されるほどのキャラクターや作品は商品価値が高い証拠で、それだけに管理が厳しいと思ってもよいです。

ゲームの場合、複数のヒーローやロボットなど、キャラクターが共演しているときがありますが、その中に外国産のキャラクターが含まれている時は、うっかり登場させてしまわないように注意します。(キャラクターごとに著作権者が違うことを忘れずに)

【memo】

著作財産権は、著作者の経済的な利益を守るため、そして、著作者人格権は、著作者の社会的な評価や地位、名誉を守るためにあります。
いわば、この二つが守られていれば、著作者が問題にすることはないとも言えます。じゃあ、どんな行為が問題なのかというと、これは、著作者の性格や業界、著作物(商品)よっても違うでしょうね。ゲーム業界なら、ゲームそのものを複製する行為、これは見つけ次第、かたっぱしから訴えますね。あと、裁判で訴えを退けられていますが、(特に新作)ゲームを中古屋でむやみに販売されると、売り上げが落ちるので嫌がります。

その一方で、音楽業界や映画業界を泣かせているYouTubeのような動画共有サービスとは相性がいいかもしれません。ゲームは見るだけではダメで、自分でやってなんぼですから、見て面白そう→やってみたい→購入しように繋がる可能性があります。(私もYouTubeの動画を見て、買う予定のなかったPSPとクライシスコアを買ったクチですが)

いずれにしても著作権は、Win-Winの関係を築くのが基本です。著作者もハッピー、ユーザーもハッピー。どちらかが負けている、損していると感じた時に問題になるのだと思います。

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最終更新日:2011年9月24日
楠 尚巳